日本自動車販売協会連合会が発表した5月の自動車登録台数(軽自動車を除く)速報は26万4,404台(前年同月比▲10.1%)と26カ月連続の前年割れ、3カ月連続の2桁減少となった。
乗用車では19万6,191台(同▲6.9%)、商用車は6万8,213台(▲18.2%)と減少。ただ商用車では普通トラックが▲4%と減少幅が縮小しており回復に向かっていると思われる。
5月の登録車台数をメーカー別に見ると、トヨタ自動車のみが+3.6%と前年を上回った。1月に投入したVITZの販売は1.2万台超と好調が続いているのが背景で、VITZを除く既存車種では前年割れとなっている模様。
その他の企業で回復傾向にあるのは三菱自動車工業、日野自動車、日産ディーゼル工業。三菱自動車は全体では横ばいだが、商用車は2〜4月が前年を上回っている。販売価格は商用車の方が圧倒的に高いので、販売台数以上に収益は大きく改善していると思われる。
昨今の国内販売はRV車が沈静化する一方で、本田技研工業のS2000に代表されるスポーツカーに人気がシフト(移動)している。本来、この分野が得意であったはずの日産自動車は4ヶ月連続の2桁減と振るわない。6月に発表される予定のグロリア、セドリックの販売動向が注目される。ルノーとの提携により財務体質の強化が出来ても、ユーザーに受け入れられる車が作れなければ、縮小均衡に陥るリスクを抱えている。
トラックはこの10月に排気ガスの規制強化があり、1〜2年の猶予期間はあるものの、現在生産されている規制前のトラックは販売できなくなる。
軽自動車は昨年10月の規格変更後、異常なほどの販売好調が続いている。これと同じ現象がトラックでも発生する可能性を否定するアナリストは少ないだろう。今後のトラック業界を予想するうえで東南アジア経済の動向に注目している。
これまでのトラック販売の不振は内需の低迷以上に、東南アジア経済の低迷が大きく影響していた。これは東南アジア地域は中古トラックの最大の需要家であったためだ。同地域の経済低迷が国内の中古トラックをだぶつかせ、結果として買替え需要に大きな影を落としていた一面もあった。
東南アジア経済の回復により、国内の中古トラック市場が活性化されるであろうし。輸出の回復も見込まれる。また国内では公共投資拡大も寄与しよう。
この結果、今後はトラックメーカーの収益が回復に向かうと予想する。トラックメーカー各社の前99.3期決算は赤字であったが、収益回復が鮮明になるにつれて株価の上昇が期待できよう。